RSウイルス感染症

RSウイルスは1年を通じて流行しますが、特に秋~冬季(9月~2月)に流行するウイルスです。このシーズンにカゼ症状で小児科を受診する3歳未満の乳幼児に限れば、約40%がRSウイルス感染症という報告もあるくらい冬季の呼吸器感染症では重要なウイルスです。乳幼児の約半数は最初の冬を越す間に感染し、2歳までにほとんど全員が感染します。また、2歳未満の子供は1度感染しても免疫ができにくく、再感染を起こしやすいことが知られており、早い場合は1~2ヵ月後に再感染することがあります。

感染は鼻汁による接触感染や咳などによる飛沫感染で、感染力が非常に強いのが特徴です。感染後、4~6日の潜伏期間(感染してから発病するまで)をおいて発症します。

症状の経過

1.鼻汁で発症することが多く、同時かやや遅れて咳がでてきます。鼻汁・咳はほぼ100%にみられます。発熱は必発の症状ではなく、約75%にみられ1~5日続きます。多くの場合は軽症で、普通の“カゼ”の状態ですみます。

 

2.特に乳幼児で症状が進行すると、3~5日目にゼーゼー(喘鳴)が出現し、陥没呼吸(胸やお腹をベコベコさせながら息をする)などの呼吸困難の症状が見られるようになります。さらに進行するとチアノーゼ(酸素不足になり口唇や爪の色が悪くなること)が見られるようなこともあります。このような状態を細気管支炎といい、RSウイルス感染症の重症型で、入院治療が必要になります。

 

3.通常の風邪と同様で、こじれると気管支炎や肺炎を起こすこともあります。発熱、咳、喘鳴が主な症状ですが、3ヵ月未満の乳児では肺炎になっても発熱しないことがあり注意が必要です。

治療

RSウイルスに特効薬はありません。熱さまし、咳止め、鼻止めなどの対症療法を行います。鼻水が多いことで息苦しく寝付きが悪くなることや水分摂取量が少なくなることが多いので、乳児の場合は鼻の吸引をこまめに行う事が大事です。

細気管支炎や肺炎などで入院治療となった場合は、点滴による水分補給や必要に応じた酸素投与、気道分泌物や鼻水の吸引、呼吸障害が強い場合は人工呼吸管理などが行われます。

家庭で気をつけること

  ①  機嫌が良く熱がなければ、入浴・食事などは普通にして下さい。

 

 ②  呼吸が苦しそう、顔色が悪いなどの症状がある時はすぐに病院を受診して下さい。

 

まとめ

病原体

RSウイルス

感染経路

飛沫感染・接触感染

潜伏期間

46

周囲に感染させうる期間

通常38日間(乳児では34週)

登園・登校基準

重篤な呼吸器症状が消失し全身状態が良いこと