とびひ

正式な病名は「伝染性膿痂疹」ですが、火が飛び広がるように全身に拡大するため、「とびひ」と呼ばれています。原因は細菌の感染で、黄色ブドウ球菌やA群溶血レンサ球菌などによる伝染性の皮膚病です。虫刺されやあせも、アトピー性皮膚炎などで皮膚のバリア機能が低下した部分におこりやすく、高温多湿の6~7月に増える傾向があります。

症状

最初は1~2個の水疱(みずぶくれ)ができ、この中には菌がたくさん含まれています。水疱はかゆみがあり、かくと簡単に破れます。破れると分泌物がでてくるため、じくじくと湿り気を伴い、ただれます。ただれた後、かさぶたができます。

とびひ

また、かいた手についた菌はすぐに別の皮膚につき、そこにも水疱ができ、あっというまに広がります。水疱をひとつ見つけた時点ですぐに受診することをおすすめします。

治療

抗菌薬の塗り薬で、飲み薬を使うこともあります。患部は清潔に保ち、通気性を良くしておくことが大事です。バンソウコウなどで完全に覆うと、菌が繁殖しやすくなるので避けましょう。

感染症としての特徴

病原体

黄色ブドウ球菌、A群溶血性レンサ球菌

感染経路

接触感染

潜伏期間

210日 長期の場合もある

周囲に感染させうる期間

効果的治療開始後24時間まで

登園・登校基準

皮疹が乾燥しているか、湿潤部位が被覆できる程度のものであること