虫刺されは、虫の種類によってさまざまあります。大きく分けると、
① 血を吸う虫:蚊やノミ、アブ、ブヨなど
② 刺す虫:ハチやムカデなど
③ 接触性皮膚炎をおこす虫:チャドクガの幼虫(毛虫)など
の3種類があります。
①の血を吸う虫がもっともよくあり、大人なら少し腫れる程度ですが、子どもは刺激に弱いため、反応が強く出て治りにくいことが特徴です。
②のハチやムカデの場合、腫れや痛みが強く、アレルギーがある場合はショック症状をおこすため、大至急受診が必要となります。
③のチャドクガの毛虫に触れたときには、おなかや腕など一面に赤い発疹ができます。外干しの洗濯物に毛虫が付着して、目に見えない毛虫のトゲがついた服を着たことでも同じ症状が起きるケースがあります。チャドクガの発生する季節は毎年5月と8月です。この時期、特に雨上がりなどに外遊びをしていると刺されることがあります。外出時にチャドクガを見たら、帰宅後シャワーを浴びたほうがよいでしょう。
子どもでは、やはり蚊による虫刺されがもっとも多く、かゆみが強くかきこわしてとびひになる場合も少なくありません。虫の多い時間帯の外出は避け、虫よけ薬を使う場合は、子ども用の低刺激性のものがいいでしょう。
蚊に代表される血を吸う虫に刺されると、かゆみや腫れが強く、掻くことによりさらに悪化します。市販のかゆみ止めの塗り薬ではなかなか治まらず、掻き壊してとびひになり受診されるケースも多くみられます。
これらの虫刺されには、ステロイド外用剤と抗ヒスタミン剤の外用治療を行い、とびひを併発している場合には、抗菌薬の外用剤を併用します。