水いぼ

水いぼは、正式名称を伝染性軟属腫といい、皮膚にできる光沢のあるつるつるしたいぼで、大きさは直径0.5mmから大きくなると5mm程度にまでなります。

ポックスウイルスという種類のウイルスに感染することで発症します。皮膚に感染してから、水いぼができるまでの潜伏期間が14~50日程度あります。ウイルスは、乾燥や湿疹などにより、バリア機能が低下している肌に感染しやすく、一旦できたいぼをかくことで傷ついたいぼからウイルスが滲み出て広がり、いぼの数が増えていきます。

好発部位は体と手足で、特に胸や脇の下、腕の内側などの肌がこすれあう部分で増えていく傾向があります。

水いぼを持っている子と直接接触することで感染する場合がほとんどですが、保育所・幼稚園や学校のプール、スイミングスクール等でビート板やタオルなどを介した間接的な感染もみられます。

水いぼのために、学校や幼稚園、保育園を休む必要はありませんが、タオルや水着、ビート板や浮き輪の共用を控えるなどの配慮が必要です。

水いぼはかゆい?

水いぼができている皮膚の周りは乾燥して湿疹ができていることが多いですが、これは、水いぼが乾燥や湿疹などで皮膚のバリア機能が低下しているところにできやすいためです。水いぼをよくかくのも、水いぼのまわりの湿疹や乾燥がかゆいのであり、水いぼそのものはかゆくも痛くもなく、特別な自覚症状はありません。

治療

従来の水いぼ治療の主な選択肢としては以下に挙げるものがあります。

 

 ●   ピンセットでつまみ取る

 ●   液体窒素で焼く

 ●   漢方(ヨクイニン)を飲む

 ●   自然になくなるのを待つ

 

水いぼ自体は、特に自覚症状もなく、発症後6か月~1年程度で、抵抗力をつけて自然に治ってはいきます。その前提で、上記の選択肢の中から治療を行うのですが、つまみ取る治療や焼く治療はどうしても痛みや恐怖を伴い子どもの負担となり、また再発例が多いという問題もありました。

 

ヨクイニンの内服に関しては、長期間の漢方薬服用が必要で、はっきりとした効果も見えにくいことから長続きしにくく、途中で断念されるケースが多い印象です。

 

また、自然に治るとはいっても治るまで長期になることも多く、保育園によっては取らないとプールに入れてもらえないという、対応に困るケースもあります。

 

このように、水いぼは、特に保育園に子どもを通わせている保護者にとって、悩ましい問題になっていました。そんな中で、保険適応外ではありますが、銀イオン配合の水いぼ治療クリームが外用剤治療薬として使用可能となりました(詳細はこちら)。

 

いずれにせよ大事なことは、水いぼができたとしても、増やさないために皮膚のバリア機能を強くしておくことです。乾燥や痒みのある湿疹を放置せず、保湿剤と外用剤により、うるおいのある、つるつるすべすべした健康な肌にしておくことが、水いぼを増やさないためにも大事だということです。

感染症としての特徴

病原体

ポックスウイルス(イボの白い内容物中にウイルスがいる)

感染経路

接触感染皮膚の接触やタオル等を介して感染

潜伏期間

27週間

周囲に感染させうる期間

不明

登園・登校基準

掻きこわし傷から滲出液が出ているときは被覆すること